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東京高等裁判所 昭和49年(ネ)129号 判決 1974年5月29日

主文

本件控訴をいずれも棄却する。

控訴費用は控訴人らの負担とする。

事実

控訴人らは原判決を取消す。静岡地方裁判所昭和四八年(ヌ)第一二号不動産強制競売事件について同裁判所が作成した配当表の内被控訴人に交付すべき金一、三四三、四八七円のうち控訴人小沢に金四四〇、八五〇円、同じく控訴人佐藤に金七二八、八〇四円及び右各金員に対し昭和四八年九月一一日から配当交付に至るまで年五分の金員を交付する。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とするとの判決を求め、被控訴人は控訴棄却の判決を求めた。

当事者双方の主張、立証は以下に付加する外は原判決の事実摘示と同一であるから、それをこゝに引用する。

控訴人らは前の競売の競落期日までに配当要求の手続をなさないで前の競落価額より低い再競売の価額のときに配当要求をした被控訴人に加入を許すことは以前の配当権者の既得権の侵害となり不当であると述べ、

被控訴人は平等弁済主義の我民訴では配当要求の申出の時期は競売開始決定後競落期日の終了に至るまでと定められており、右競落期日には本件の如き再競売による競落期日も含まれるとされている。よつて被控訴人の配当要求の申出は正当であると述べた。

証拠(省略)

理由

当裁判所の判断は原判決の理由中に説示するところと同一であるからそれを引用する。

以上判示によると控訴人らの本訴請求は理由なく、これを排斥した原判決は相当であるから本件控訴はいずれも理由なく、民事訴訟法第三八四条第一項、第九五条、第八九条、第九三条を適用して主文のとおり判決する。

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